スペイン語も含め、外国語を習うならネイティブ・スピーカーから習うのが良いと思っている人も多いようです。一番分かりやすいのは、街の英会話教室でしょう。どこに行っても、講師はネイティブ・スピーカーばかりです。
でも、これって、必ずしも正しくはありません。ネイティブ・スピーカーに習う事のデメリットも多いのです。個人的には、基礎の段階では、日本人に習った方が上達が早いのではないかと感じます。
ネイティブの講師のは説明下手
ネイティブ・スピーカーが講師をする場合の問題点は、非常に簡単です。彼らは日本語が下手なのです。
学習の初期の段階ですることの一つが、その言語の文の構造を知ることです。要するに文法の学習ですね。これをしないと、文を読むことも聞き取ることも出来ません。また、自分で文を作ることも出来ません。
外国語の文法は日本語とは大きく違うこともあります。日本語とは違う部分を理解するには結局日本語で説明する方が手っ取り早いのです。しかも、高いレベルの日本語力が求められます。
私の経験では、大学などで第二外国語として教えているような人でも、十分に説明することは出来ないようです。例えば、時間などに対する細かいニュアンスの違いなどが説明できないのです。
そもそも、文法知識が無いことが多い
彼らが文法の説明をするのが下手なのには、もう一つ理由があります。彼らは外国語として母国語を勉強していないので、そもそも自国語の文法学習をしていないのです。
彼らの多くも母国語を教えるにあたり、文法を勉強しなおしていることも多いようです。それでも、外国語として一からその言語を勉強してきた日本人のように、上手に説明できるわけではありません。
母国語の習得は、口移しの反復練習で行われることが多いですよね。母国語習得時にそういう経験しかしていないので、外国語として学ぶ人の気持ちは分かりにくいようですね。
これは、私たちが日本語について聞かれたケースを考えると分かりやすいでしょう。例えば、文を示され「ここで『は』ではなく『が』を使う理由は何でですか?」とか聞かれたら困りますよね。
日本語のネイティブ・スピーカーであるあなたは、「が」の方が正しいことは分かるでしょう。でも、その理由までは説明できないのです。
ネイティブ講師のいい点は中級以上になってから発揮される
もちろん、ネイティブ講師にもいい点はたくさんあります。例えば、日本人講師に比べて知っている語彙や表現の量は多いです。また、作文の添削をお願いするならネイティブ・スピーカーに頼みたいものです。
でも、こういうポイントって、中級以上になってからなんですよね。
初級レベルの講師としてネイティブ・スピーカーの方が優れているのは、発音の点くらいでしょうか。もちろん、発音が正確に出来るのは良いことなんですけどね。実用的に使えるようになるには、文法の方が優先されえるはずです。
外国人として会話するには、発音が完璧である必要がありません。カタカナ発音に近くても、大きな問題は無いですからね。あくまで程度問題ですけど。
どちらにしても、日本人講師でまったく問題が無いでしょう。最近はCD付の教材などで正しい音声の確認も出来ますしね。
スポンサードリンク